Hot Potatoを探せ(号外版)

 6月10日のNY株式市場は172ドル安となり、3月18日以来の引け値で12,000ドル割れとなりました。

 しかしその理由としては、中国の貿易統計で輸出の伸びが鈍化などを受けて世界経済の減速懸念が出たとされていますが、普段なら気にもかけられないような材料です。

 また前日は、ECBのトリシェ総裁が7月の利上げを示唆したにもかかわらず、ユーロは対ドルで下落しています。これは期待していた材料が出てしまったので、かえってポジション調整が出たようです。

 つまり、世界の金融市場は、「売り材料」探しなのです。

  米国経済の急降下で、全体的に収益が期待できる投資対象が少なくなってきているのに対し、世界中の投資資金は米国の金融緩和の影響などで膨らんだままなのです。つまりなんとなく「ここへ投資しておいて大丈夫なのかなあ?」とか「いつ、この投資を引き揚げようかなあ」と世界中が考え始めているのですが、投資資金そのものは潤沢なままなので、すぐに引き揚げることも難しいのです。

 こういう時は当然のことなのですが、世界の金融市場が不安定になります。英語で言う「Hot Potato」を誰が掴むか?なのです。

 その中ではっきりと言えることは、世界的に株から債券へ資金が流れることと、新興国・資源国への流れが止まることです。ただ資源そのものは債券・株式と比べて市場規模が小さいため、急激に値下がりするということもなさそうです。

 それでは、これから「Hot Potato」になりそうなものは何でしょうか?

 特に海外関係では、経験的に非常に「当たる」予想方法があります。

 それは日本で、特に最近残高が急増している投資信託を調べることです。もちろん残高が急増している投資信託の投資対象が「Hot Potato」の可能性が強いのです。

 理由はいろいろと考えられるのですが、特に海外関係では海外の運用会社が、海外で売り物が多くなったものをうまく日本向けに売り込み、日本の銀行や証券会社が良く考えずに販売推奨するからです。

 外国人が儲かりそうなものを、わざわざ日本の投資信託向けに持ってきてくれるはずがなく、大体売れ残ったものを押し込んでくるのです。

 本年5月末時点で、過去三カ月の残高急増ランキングを見てみますと、一番目につくのが海外(特に米国)の不動産に投資するREIT型で、欧米のハイイールド型(中身が不明ですが、要するに格下げリスクの非常に大きなものでしょう)というのも結構あります。

 対象国で目につくのがブラジル、通貨で目につくのが豪ドルでした。

 みんな急落しそうな気がします。ご用心。