ライブドア事件の闇  その1

 本日(6月20日)、ライブドア堀江貴文元社長が収監されました。

 証券取引法違反有価証券報告書の虚偽記載、偽計・風説の流布)で2年6カ月の実刑判決が先月確定していました。

 ただ本日のどのニュースを見ても、堀江元社長のパフォーマンスの報道に終始し、ライブドア事件の本質に切り込んだものは何もなかったように思います。ライブドア事件そのものは完全に風化してしまっているのです。

 ところがライブドア事件とは、ライブドアの証券市場への関わり始めから、その後の証券市場を使ったいくつかの仕掛け、そしてその仕掛けに関わったもの、なぜ事件化したのか、その後の証券市場の影響など、どれをとっても非常に考えなければいけないことが多いと思うのです。

 とくにライブドア事件の陰で、問題化せず見逃された事件、逆にライブドア事件の関連で問題になった村上ファンド事件など、なぜ最終的にこのような決着になったのかの検証が是非必要だと強く思いました。

 例えば強制捜査2日後に沖縄で自殺したとされる野口氏は、絶対自殺ではありませんが、なぜか全ての報道が蓋をされたままなのです。

 つまりライブドア事件は、その全貌のほんの僅かしか解明されず、明らかに矮小化されているのです。

 ただ、本日の報道を見てもライブドア事件は完全に風化しており、改めて評価すると言う動きはもう絶対に出てこず、皆の記憶から消えてしまうのだと強く思いました。

 そこで本誌としては、この機会にライブドア事件を徹底的に検証してみようと思います。私情を挟まず、出来るだけ公正に書いていこうと思います。なぜならライブドア事件は、日本の株式市場のあらゆる問題点が出てくるからなのです。

 ライブドア(当時の社名はオンザエッジ・当時のコードは4751)は2000年3月に東証マザース市場に上場しました。同じ日にサイバーエージェント(コード4753)が同じ東証マザースに上場し、少し後に楽天(コード4755)がジャスダック市場に上場しました。

 東証マザースは、その少し前の1999年12月に発足し、記念すべき第一号としてインターネット総研とリキッドオーディオジャパンが上場しました。

 当時は、米国でもネットバブルが華やかな時で、確かインターネット総研の最大時価総額が1兆円、売上の殆どなかったリキッドオーディオジャパンでも数千億円もあったと思います。

 ネットバブルに合わせて東証マザースという新興市場マーケットをわざわざ作ってしまったので、余計こんなとんでもないことになったのですが、両社とも今は上場廃止になっています。

 もちろん、こんなバブルは長続きする筈がなく、米国のネットバブルも終息に向かっていたころに、オンザエッジ、サイバーエージェント、楽天が上場したのです。

 この3社にとって幸運だったのは、日本のネットバブルの最終局面ギリギリで上場出来たので、望外な額の資金調達が出来たということです。確か楽天で300億円以上の資金を調達したと思います。

 当然、すぐに株価は大幅下落となり、この3社の時価総額は現金残高以下となってしまったのです。しかし、何といっても多額の現金を抱えたまま冬の時代に入ったので、じっと春が来るのを待つだけで良かったのです。

 ところが、この3社の中で、サイバーエージェントはネット広告代理店、楽天は仮想商店という、一言で説明できる業務を行っていたのですが、オンザエッジにはそれがありませんでした。

 そもそもそのころのネット企業は、誰も成長性などの判断が出来ないため、業務が分かりやすいかどうかが重要な投資判断だったのです。

 オンザエッジはスタートからハンディを背負っていたのです。

 続きます。