本日早朝の為替市場で断固介入すべき理由

 月曜日の本誌は、世界の市場が開く前に書いているため、だいたい相場と関係ないことを書くことが多くなっています。本日も相場以外で面白そうな話題を幾つか用意してあったのですが、どうしても本日早朝の為替市場(特にドル円)が気になるので、それについて書きます。

 先週末のNY市場では、債務上限引き上げに関して悲観的な見方が強まり、ドルが全面安となりました。ドル円も76.75円と、3月17日早朝に付けた76.25円の史上最高値に近づいています。

 そこで容易に想像できるのは、本日(8月1日)早朝のニュージーランド市場の開始直後に仕掛け的なドル売り・円買いが大量に起こり、日本のFX投資家のドル買いポジションのストップロスや、輸出企業の狼狽的ドル売りなどを誘発しようとすることです。

 前回の3月17日の早朝にも起こったことなのですが、今回もそれなりのFX投資家のドル買いが残っているようで、再度餌食になる可能性があります。

 昨日(7月31日付け)の「大詰めの米国債務上限引き上げ」でも書いたのですが、債務引き上げについては8月2日のデッドラインまでに、2段階引き上げの下院案をベースにした合意が出来るはずで、米国国債のデフォルトはもちろん、格下げも回避できると思っています。

 米国経済の本当の問題は、景気が再び低迷し始めていることなのです。

 しかし、為替相場はその辺がはっきりせず、市場心理が不安なままで始まります。もちろん仕掛け的なドル売りが持ち込まれるはずです。

 本誌では、世界的なドル資産の「緩やかな」他資産への多様化の流れに乗って、世界の中央銀行を含む投資家の資産の「円」の比率を上げ、ドル・ユーロと並ぶ「基軸通貨」の地位を確立させようと主張してきました。

 その具体策として「円建て国債」を大量発行して世界の投資家の「円」保有を増加させ、ついでに日本が増税に頼らずに復興資金や景気刺激の財源を確保することが国策に沿った政策であることも主張してきました。

 しかし、本日早朝に起こるはずのドル売りは、全く別次元の投機的なものなのです。

 これこそ、断固「為替介入」で封じ込めなければならないのです。

 これこそ、財務大臣がいつも言う「投機的で偏った動き」であり「断固とした対応をとる」必要があるのです。

 まあ、官僚の書いた決まり文句を良く考えずに棒読みしているだけであることは分かっているのですが、単に瞬間的な儲けを狙った本当に投機的な動きは排除しなければならないのです。

 このタイミングでの為替介入は、国策としての「円の基軸通貨化」を排除するものでも何でもありません。

 また、「世界的な賛同を得られない」という保身の反論も、米国の国内事情でドルが売られているのであるから、日本も国内事情でドルを買うことは何の問題もないのです。

 本日早朝から為替市場でドル買介入をすべきです。東京時間が明けるころには勝負がついている可能性があるため、ニュージーランドやオーストラリア市場での委託介入にせざるを得ません。

 それも、黙って全てのドル売りを吸い上げる方法が良いと思います。つまり介入のアナウンスメント効果で水準訂正させる方法ではなく、はっきりと投機筋と対決して「利益」を上げるための「量」の介入であるべきです。だから1000億ドル(8兆円)くらい必要だと思います。

 そこで買ったドルは短時間(半日~2日)で必ず反発します。そこで利食えばよいのです。そうしたら日本のFX投資家がみすみすロスカットさせられて損する事も、外為特別会計の損失がこれ以上膨らむことも、海外の投機筋だけが儲かることも全部回避でき、売却益まで計上できるのです。

 本日早朝こそ、国策としての為替介入が必要な時なのです。