ワールドカップ2014予選が佳境

 来年6月12日からブラジルで開催されるワールドカップでは、すでに日本などの21ヶ国が予選を通過しており(開催国のブラジルは予選免除)、残りの11ヶ国も11月中に確定して12月6日には組み合わせ抽選が行われます。

 ワールドカップ予選には全世界で203の国・地域が参加しました。要するに参加しなかった国・地域がほとんどなかったことになります。

 予選を通過した国の中でワールドカップ初出場となるのは、旧ユーゴスラビア連邦から1992年に分離独立したボスニア・ヘルツェゴビナです。かつて日本代表を率いていたイビチャ・オシム氏の出身地です。

 ボスニア・ヘルツェゴビナは、今でもボスニア・ヘルツェゴビナ連邦とスルプスカ共和国セルビア人の共和国)で構成される連邦国家です。民族的にはギリシャ正教主体のセルビア人、イスラム教主体のボシュニャク人(ムスリム人)、カトリック主体のクロアチア人が、独立後も国のあり方を巡り紛争・殺戮を繰り返し(ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争)、いまだに3つの民族が1名ずつ代表者を出す大統領評議会が国家元首となり、それぞれの居住地域も完全に分かれている「大変に複雑な国家」です。

 ワールドカップ参加を機に、国が本当に統一されることが期待されます。

 さてヨーロッパ予選では、最後の4つのイスをめぐり8ヶ国がホーム・アンド・アウェイプレーオフを戦います。そこにフランスやポルトガルなどの強豪国も入っており、予選落ちのリスクがあることになります。

 ところがその8ヶ国の中に、アイスランドが入っています。北極圏に近い人口30万人ほどの島国です。リーマンショック以前にアイスランドの銀行が高金利で欧州中から猛烈に預金を集め、それをアイスランドだけではなく世界中の不動産に投資して、あっという間に「大バブル」が弾けてしまいました。

 しかし世界最古の民主主義国家であるアイスランドは、外国人の銀行預金や社債などの債務を「全て踏み倒して」しまいました。日本でも、アイスランド最大のカウプシング銀行が発行した780億円の円建て外債が「やはり全て踏み倒されて」しまいました。その一方で、アイスランド国民の預金は全額保護され、担保不動産の値下がり分のローンは免除されました。

 件(くだん)のエドワード・スノーデン氏も亡命を希望していた「本当に国民にやさしい国」です。プレーオフではクロアチアと対戦しますが、実力的にはかなり差があるので予選突破は難しいかも知れません。

 さてブラジルワールドカップでは、すでにシードの8ヶ国が決まっています。開催国のブラジルと、最新のFIFA国際サッカー連盟)ランキング~1~7位のスペイン、ドイツ、アルゼンチン、コロンビア、ベルギー、ウルグアイ(注)、スイスです

(注)ウルグアイは、これから大陸間プレーオフでヨルダンと戦わなければならないのですが、順当に勝って予選突破となるはずです。

 シード国常連のイタリア、オランダ、イングランドがシード落ちしているのですが、このFIFAランキングとは「摩訶不思議」なもので、何を基準に決定しているのかがよくわかりません。開催国である強豪国ブラジルも11位です(本年6月は22位でした)。

 ちなみに日本は44位です。本年1月の21位から急降下しているのですが、これはわかるような気がします。44位でもアジア最高位なので、とりあえずはアジアからワールドカップに4~5ヶ国も出場できることを素直に喜ぶべきでしょう。

 ところで日本よりFIFAランキングの上位国には、アルメニア(38位)、カーボベルデ(42位)など「え?」といいたくなる国があります。カーボベルデはアフリカ西部の大西洋上にある人口50万人の島国です。

 さっきのアイスランドは46位と「日本とほぼ同レベル」とランキングされています。

 ちなみに世界で人口が最も多い中国は97位、次のインドは154位なので、どうも人口とサッカーの強さは関係がないようです。

 開催国ブラジルについては、6月7日付け「ワールドカップが開催されるブラジルの知られざる歴史」にやや詳しく書いてあります。

 あまりまとまっていませんが、ワールドカップ予選の近況でした。