ところで本誌はJトラストが嫌いなのか?

 ここのところ、Jトラストの下方修正や決算発表を取り上げたところ、「闇株新聞はJトラストを叩いている」とか「遺恨があるのか」などと書かれていますので、つけ加えることにしました。

 全くそんな意図は持っていません。

 ただ11月8日の業績予想の下方修正IRをみて直感的に「金融庁意思が入っている」と感じたので記事にしました。あの全く「明快でない」IRは、経験的に金融庁か取引所の指導のはずで、そのように書くしかなかったのです。

 そもそもJトラストは当局(金融庁や取引所)にとって「あまり愉快でない会社」だったはずです。そしてその「あまり愉快でない会社」がライツイシューで1000億円近くも調達してしまったので(当局が既存株主の利益を損なわないと推奨している調達方法なのでブレーキをかけることができなかった)、今度は「何とかアラを探し出して叩きたい会社」に昇格してしまったのだと思うのです。

 つまりJトラストやその株主にとって「当局に狙われ始めた」という大きなリスクが発生してしまったのです。今回の韓国事業の引き当て基準の変更も「その流れから出た注文」だと確信しています。

 そもそも韓国の金融市場で韓国人を相手に営業している親愛貯蓄銀行に対し、日本の引当金基準を適用すること自体が「無理筋」なのです。

 つまり本誌がJトラストを「叩いて」いるのではなく、「当局が叩き始めた」と警鐘を鳴らしたのです。

 Jトラストが踏んだ「虎の尾」は1000億円近くを調達したライツイシューだったはずです。当局が推奨していたライツイシューではなかったら、当時から「あまり愉快でない会社」だったJトラストに1000億円もの新株発行を認めた「はず」がないからです。

 もう少しわかりやすい例を挙げますと、以前から月間FACTAがSBI(ソフトバンク・インベストメント)の「不正」を盛んに攻撃していたのですが、SBIはいまだに何も事件化しておらず、当局からは何も攻撃されていません。現代スイス貯蓄銀行は韓国当局から攻撃されたものです。

 これはSBIがJトラストに比べて「清く正しい」という意味ではなく、SBIは当局の「虎の尾」を踏んでいないだけです。昨年9月3日付け「SBIホールディングスの問題点」にも書いてあります。

 話をJトラストに戻しますが、本誌がJトラストや藤澤社長のビジネスモデルを「潰れた会社などから債権を買い叩いて猛烈に回収する一方で、過払金の返還などには徹底的に抵抗する」と書くのは、決して批判しているからではありません。

 これも当局に「狙われやすい」理由の1つなのです。

 逆に本誌は藤澤社長のことを、大半のライブドア傘下の幹部社員が消えてしまった中で生き残って大きくなり、大阪の中堅商工ローン会社に過ぎなかったイッコー(現Jトラスト)を格安で買収して時価総額が(だいぶ減りましたが)1500億円以上の会社に仕上げた手腕を高く評価しています。

 本誌的には、某携帯電話会社の社長や、某仮想店舗運営会社の社長より、はるかに好感を持っています。

 そのJトラストと藤澤社長と株主にとって「いばらの道」が始まった可能性があります。

 繰り返しですが、本誌がJトラストを「叩いて」いるのではなく、「当局が叩き始めた」可能性を指摘しており、その影響(悪影響)は甚大なのです。

 経験も含めていろいろと書き始めるとキリがないので、この辺りで終わりにします。