やっぱり「とんでもない」昨年末の日韓合意

 表題の日韓合意とは、もちろん昨年末(2014年12月28日)に唐突に発表された第二次世界大戦中の慰安婦を巡る合意のことです。

 本誌が今まで記事にしなかった理由は、あまりにも「とんでもない」内容であるためまず何か大きな「お土産」があるのではないかと考え(韓国から貰ってうれしいお土産などありませんが)、そうでないとわかると次は例えば米国からとんでもない要求をされたためとりあえずこれで鋒先をかわしたのではないかと考え(もはや死に体のオバマから押し付けられる要求があるとも思えませんが)、そうでもないとわかると外務省にも官邸にも国会にもいる親韓派に言いくるめられたとも考え、それなりに調べていたからです。

 しかしいくら調べてみても、この日韓合意とは慰安婦に関して「軍の関与を正式に認めて謝罪して10億円を国庫から支払う」ことでしかなく、(そもそも全く釣り合いませんが)不可逆的とか慰安婦像の撤去などは全く担保されていない「醜悪」なものである以外の事実も出てこないため、ここで初めて記事にすることにしました。

 

 そもそも慰安婦問題とは、吉田清治なる病的に虚言癖のある男の「私は済州島慰安婦を強制連行した」という全くのでっち上げを何と朝日新聞が1982年から16回も記事に取り上げ、さらに同じ朝日新聞のソウル支局長だった植村隆記者(当時)が1991年に「女子挺身隊の名で戦場に連行され慰安婦にされた」という全く事実無根の記事を掲載したため世界に広がり、1996年と1998年の国連人権委員会の報告書に取り上げられてしまった「全く新しい問題」です。

 朝日新聞は2014年8月に、これらの記事については「一部に虚偽・捏造があった」として撤回しましたが、それらの記事により日本が蒙った甚大な被害については「知らん顔」であるだけでなく、「慰安婦問題の本質の直視を」と問題を見事にすり替えてしまいました。2014年8月13日付け「朝日新聞 従軍慰安婦記事を一部撤回」に書いてあります。

 しかし今度は「日本政府が公式に認めてしまった」わけです。本誌がいつも批判している村山談話河野談話より、はるかに「醜悪なもの」となります。

 さらに加えて韓国との間には1965年の日韓基本条約ですべての請求権は解決済みとなっていたものを、日本は「自ら」放棄してしまい10億円を国費(国民の税金です)で支払うことにしてしまいました。村山首相(当時)でも国費からは1円も支払っていません。

 これは金額の問題ではなく、ここから際限なく慰安婦問題につき韓国だけでなく世界中から「賠償請求が飛んでくる」ことになり、何よりも日本は国家間の約束事である「条約」を自ら反故にしてしまったことになり、今後の日本の外交における「日本の発言や約束」を著しく軽いものにしてしまいました。

 繰り返しですが慰安婦とは第二次世界大戦中に確かに存在していたものの、日本軍の関与は吉田清治とか朝日新聞のでっち上げによる「全くの事実無根」でありながら、改めて日本政府は軍の関与を認めて謝罪し国費から10億円を支払うことにしてしまいました。

 本誌は安倍首相の経済政策については、日銀の「異次元」量的緩和や最近の1億総活躍政策なども含めて「全く」評価していませんが、こと外交問題となると一昨年の秘密保護法や昨年の安保関連法案なども含めて「一応は合格点」を差し上げてきたつもりです。

 それがいっぺんに「大失望」となりました。また大変に不気味なことに合意から(正月休みが入ったとはいえ)2週間以上も経過していますが、大手マスコミはもちろん開催中の国会でも安倍首相に対する本件への批判がほとんど出ていません。

 そもそも安倍首相は朴クネ大統領からの「頼むから3億円だけ出してくれ」との懇願を突っぱねていたはずで(その後に1億円までダンピングしてきても突っぱねていました)、確かに何でも格好をつけたがるオバマ大統領から「何とか解決してやってくれ」との要望はあったものの、決して圧力というほどのものではなかったはずです。それでは何で突然に韓国側の要望を丸呑みし、金額も10億円にまで膨らませてしまったのでしょう?

 これは合意寸前に韓国が20億円に吊り上げたからですが、その時点で「圧倒的に弱い立場である韓国に(日本は合意すると)足元を見られていた」ことになります。

 この辺も含めて今回の日韓合意とは、外務省にも官邸内にも国会内にもいる親韓派が(もちろん日本人で、実名を出そうと思ったのですが辛うじて思いとどまりました)、「たった10億円と口先の謝罪だけで慰安婦問題は永久に封印されるのですから、ここは総理ご決断を」と囁いたのでしょう。また昨年は日韓基本条約締結(国交正常化)50周年だったので「韓国との関係をより完全なものにしたとして歴史にお名前が残りますよ」とでも付け加えたのでしょう。

 しかし実際にはもっと大きな問題を残してしまいました。実は韓国で慰安婦問題を扇動しソウルの日本大使館前に慰安婦像を置いた挺体協とは「北朝鮮の影響下」にあり、そのバックには昨日書いた「日本悪魔化」を進める中国がいるはずだからです。

 慰安婦問題は沈静化どころか、これからもっともっと拡大して複雑怪奇・魑魅魍魎の極みに入り込んでしまうと考えます。