「誇大発表」だったマイナス金利導入 株式・為替・国債市場にも影響が出るはず!

 表題とは関係ない話題から始めますが、ここ2日のマスコミは清原・元選手が覚醒剤で逮捕された話題で持ちきりです。

 本誌は直感的に「これは何か都合の悪いニュースが出てくるので目立たなくするためにこのタイミングで逮捕した」と考えていたところ、本日になって遠藤・五輪相の献金問題が毎日新聞に掲載されました。

 

 読む限りは甘利・元大臣の献金問題とあまり変わらないように感じますが、見事にマスコミ全体の取り扱いを「極小」にしてしまいました。マスコミとはかくも単純なもので、今度は保釈される時にもう1回使えます。注意して見ていてください。

 さて本題ですが、1月29日に日銀のマイナス金利導入が唐突に発表されて以来、日銀当座預金増加分だけにマイナス金利を適用しただけで(はるかに規模の大きい)短期金融市場金利や残存年数が8年以下の国債利回りがマイナスになり、それより長い国債利回りも劇的に低下しているところに「漠然とした違和感」を感じていました。

 そこで昨日(2月4日)付け「マイナス金利導入の最大の勝ち組は大手銀行」の最後にも、いずれ「しっぺ返し」に襲われると感じていると書いたのですが、その「しっぺ返し」とは何か?とのコメントも頂いていました。

 ようやくその「漠然とした違和感」と「しっぺ返し」の正体が、少しだけ明らかになってきました。

 本日になって、1月29日のマイナス金利導入決定時に明らかにされていなかった「マイナス金利の適用対象となる当座預金額」がようやく報道されていました。

 それによりますとマイナス金利が導入される2月16日時点では、260兆円の当座預金残高のうち210兆円が従来通りプラス0.1%、40兆円がゼロ、10兆円だけがマイナス0.1%となり、1年後には当座預金残高340兆円(確かに80兆円増えている)のうち210兆円がプラス0.1%、100~120兆円がゼロ、10~30兆円がマイナス0.1%になるというものです。

 つまりマイナス金利導入を決めた日銀政策決定会合から1週間近くもたって初めてその詳細が明らかにされることも問題ですが(そもそも政策決定会合ではこれらの数字予想を見て評決したのか、何の数字も見ないで評決したのかも大いに興味がありますが)、最も驚愕すべきはそのマイナス金利が適用される当座預金が1年後でも10~30兆円しかないことが「今頃になって」わかったことです。

 冒頭に書いた「漠然とした違和感」どころの騒ぎではなく、1年後でもわずか10~30兆円にしかならないマイナス金利の適用金額だけで、はるかに規模の大きい短期金融市場金利や残存年数が8年以下の国債利回りをマイナスにし、それより長い国債利回りを劇的に低下させていたことになります。

 それらのマイナス金利を含む長短金利の劇的な低下は、円高方向に動き始めていた円相場をもう一度円安に戻し、「異次元」量的緩和の御利益(ごりやく)が薄れ低迷していた日本株式をもう一度上昇させたことになります。

 それだけではなく「日銀が初めてマイナス金利導入」と重大な金融政策変更のように海外でも受け止められたため、NYなど世界の株式市場や原油価格の回復にも「少なからず」影響を与えたはずです。

 それが発表から1週間近くもたってから、実はマイナス金利が適用される金額は1年後でも10~30兆円しかありませんと「こっそりと」報道させたことになります。

 まさに日本の中央銀行である日銀が、国内だけでなく世界に向かって「誇大発表」をして、大げさではなく世界の金融市場に影響を与えていたことになります。これが株式市場における上場企業の発表であれば大問題となります。

 本日(2月4日)の東京市場では、真っ先に反応(利回り上昇・価格低下)するはずの長期国債市場では10年国債利回りが0.05%と低下したままですが、円相場は1ドル=117円台と「それなりに円高」となり、日経平均もNYなど前日の海外市場がおおむね上昇していたにもかかわらず146円安の17044円と「それなりに下落」しています。

 本誌も1月29日のマイナス金利導入の「誇大発表」を受けて2月1日配信のメルマガ「闇株新聞 プレミアム」で、日本株については追加量的緩和のあった2014年10月以来3度目の上昇相場に戻り、円相場については昨年末に掲げた「円高転換」を一旦中断すると書きましたが、両方とも取り消します。

 考えをどのように修正するかについては、2月8日に配信する(たぶんここだけは7日の日曜日に前倒し配信します)メルマガに詳しく書くことにします。