EU離脱を決めてしまった英国のこれから

 6月23日に行われた英国のEU離脱を巡る国民投票は、日本時間本日(6月24日)の午後零時40分にBBCが「離脱派が多数票を確保」と速報し、英国はこれからEU離脱に向けてEU本部や加盟各国と個別に交渉を始めることになってしまいました。

 本誌も含め世界の直前予想は「僅差で残留」だったため、金融市場に大きなショックが走りました。いよいよ離脱が優勢と伝えられた日本時間の昼前から急激に円高・株安が加速しました。

 本日の日経平均大引けで1286円安の14952円となり、奇しくも終値で2月12日の本年安値に並んでしまいました。

 同時点の円相場は、1ドル=101.45円(昼前に一時99.10円)、1ユーロ=111.15円(一時109.60円)、1ポンド=136.00円(一時133.40円)と、円高が加速しています。

 本日の最円高となった1ドル=99円台は2013年11月以来、1ユーロ=109円台と1ポンド=133円台は2012年12月以来となります。

 さらに一時1ポンド=1.3300ドルとなり、これはリーマンショック直後の1ポンド=1.36ドルを下回り1986年以来のポンド安となります。

 さて実際問題としては、英国政府(キャメロン首相)がEU本部に対して「離脱通告」を行ってから様々な交渉が始まりますが、最低でも2年の時間がかかります。またキャメロン首相は投票前に(国民投票が離脱となれば)すぐに「離脱通告」を行うと話しているものの、逆に離脱派は「離脱通告は急がない」とも話しており、まさに混乱がこれから始まることになりそうです。

 日本を含む今後の世界の金融市場にとって最も憂慮されることは、国民投票は離脱となってもその具体的スケジュールがいつまでたっても決められず、世界の金融市場がいつまでたっても混乱してしまうことです。

 それにしても何で英国民はEU離脱を選択してしまったのでしょう?

 シティを含む英国の金融界や大企業を中心とする産業界はEU残留派だったはずで、いくら移民の急増に伴う雇用の圧迫を懸念する層もあるものの、英国経済全体をみるとEU離脱にメリットがあるはずがありません。

 

 また英国は大幅な貿易赤字国で、ドイツなどEU主要国から見ると重要な輸出先であり、そこに関税が復活すれば少なからずダメージとなるはずです。

 また1000社以上が進出している日本企業への影響も小さくありません。

 つまり「どう考えてもどこにもメリットのないEU離脱」を英国民が選択してしまったことになり、それだけ英国民の政治に対する不満が高まっていたことにもなります。つまり経済的合理性のない政策を国民が選択してしまうことが今後も頻発し、世界の金融市場が予想もできなかった混乱に見舞われる可能性も出てきます。

 まだまだその混乱の全貌がよくわかりませんが、来週月曜日(6月27日)に配信するメルマガ「闇株新聞 プレミアム」でじっくり解説します。関連記事は日曜日に先行配信する予定です。