急いでカジノ法案を成立させる背景とは?

 先週末の12月2日、「統合型リゾート(IR)整備推進法案(以下、カジノ法案)」が衆議院内閣委員会で可決され、本日(12月6日)の衆議院本会議で法案通過、会期末の12月14日までに参議院で可決・法案成立となります(必ずそうなります)。

 衆議院内閣委員会では審議開始が11月30日、審議時間がたった6時間のスピード可決となりましたが、このカジノ法案は2015年4月に自民党、旧維新の会などの議員立法で提出されていたものです。

 さらにほぼ同じカジノ法案が2013年12月にも議員立法で提出されており、2014年12月の衆議院解散・総選挙で廃案となっていたため、足掛け3年も「棚ざらし」にされていたカジノ法案が、たった2週間ほどで成立することになります。

 だいたいこういう場合は何か「ウラ」があるものですが、簡単に思いつくことは11月17日に安倍首相が大統領選に勝利した直後のトランプ氏のNY自宅を訪れていたことです。この会談は、そもそも米国政府から「トランプはまだ大統領ではない」と強い異議が伝えられていたなかで強行されたもので、その会談内容は一切明らかにされていませんでした。

 今回の「いかにも早急なカジノ法案の成立」がなければ、そう疑うことはありませんが、こうあからさまなことになると「ああ、やっぱりお土産だったのか」となります。

 そう書くと、トランプはアトランティックシティで大規模なカジノホテルを建設していたから?と思われるかもしれませんが、いくらなんでもそんな単純なものではありません。だいたいトランプのカジノホテルは、とっくの昔に倒産しています。

 だいたい大きな「ハコモノ」を建設してカジノを併設すれば、明日からカネが儲かる利権になると考えているのは日本で140人もいるカジノ議連の議員諸氏くらいで、カジノ運営で儲かるのは「世界で数社の寡占状態」となっている大手カジノ運営会社だけです。

 日本で実際にカジノ解禁となっても、その運営は(当然に最も儲かるところは)そのカジノ運営会社に委ねざるを得ず、日本でもとっくに水面下で大手カジノ運営会社が入り込んでいます(然るべき人物をすでに抱き込んでいるという意味です)。 

 別に日本企業が独自にカジノを運営してもいいのですが、アッという間に世界中からイカサマ師が押し寄せ、たぶん兆円単位で稼がれてしまうはずです。結局は大手カジノ運営会社に頼らざるを得ず、ハコモノを建設する日本勢は何も儲かりません。それを推進するのがカジノ法案です。

 大手カジノ運営会社とは、米国のMGM、ウィン、サンズ、マカオの澳門旅遊娯楽、新濠博亜娯楽(メルコ・クラウン)、香港の銀河娯楽集団(中国政府のダミーと言われています)などですが、日本のカジノでは現時点でシェルドン・アデルソン率いるサンズが大きくリードしています。

 さてここからが重要です。実はこのシェルドン・アデルソンはウクライナ移民の息子でユダヤ人ですが、現在はシオニズムの大御所でトランプの大スポンサーでもあります(ヒラリーの大スポンサーでもありました)。

 シオニズムとはイスラエルの地にユダヤ人、ユダヤ教徒の故郷を再興しようとする運動で、米国では「イスラエル・ロビー」の巨額献金で政治・軍事・マスコミ・金融などを牛耳っています。これは決して大袈裟に書いているわけではありません。

 大変に皮肉なことですがドイツがルーツのトランプ新大統領は、ユダヤ(イスラエル・ロビー)の影響を大きく受ける政権となります。娘のイバンカさんもユダヤ人と結婚しておりユダヤ教に改宗しています。

 まあ歴代の米国政権も似たようなもので、一見関係がなさそうなオバマもイラン核合意後の2015年11月にはイスラエルのネタニヤフ首相をホワイトハウスに招いて会談(言い訳?)しています。

 つまり今回の日本における早急なカジノ法案の成立とは、安倍首相が大統領就任前のトランプと会談してまで約束してきた大スポンサーのシェルドン・アデルソンへの「利権提供」だったことになります。

 実はこのシェルドン・アデルソンがカジノ業界に参入した時期は意外に新しく、1999年ラスベガスにベネチアン・ホテルを開業してからです。それではその資金を提供したのは誰でしょう?

 2014年3月5日付け「ウクライナ・ユダヤ人・カジノ」に書いてあります。