北朝鮮情勢を最大限警戒しなければならない  その2

 昨日付け「同題記事」の続編ですが、その記事を書いてからたった1日弱で状況がさらに深刻化したと感じます。また昨日付け記事へのコメントが否定的なものも含めて大変に少なく、それだけ関心度が低いのかと新たに心配になりました。

 北朝鮮は本日(4月5日)早朝、日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射しました。今回のミサイルは潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の改良型とみられ、固形燃料なので10分程度で発射でき、また移動式発射台を使うので事前の認識が困難であるなど「それなりの脅威」がある発射実験です。

 北朝鮮は現時点においても100発程度の弾道ミサイルを同時に発射できるはずで、すべて日本に向ければおよそ8分で到達するため、迎撃システムではほとんど防げません。

 本日の発射実権で何が最も問題なのかですが、金正恩は4月6~7日の米中首脳会談の主要議題が自らの斬首作戦の実行であることは当然に把握しているにも関わらず、「中国が抑止してくれるように少し大人しくしておこう」と全く考えなかったことです。

 北朝鮮は米国政権や国連にもスパイを送り込んでいるため(大半が北朝鮮の意向を受けた韓国人・韓国系米国人で、潘基文が大量に採用した国連上級職員に多い)、今回の米中首脳会談の「米国側直前情報」も十分に把握しているはずです。

 昨日付けの記事では習近平が斬首作戦を「黙認」することはほぼ決まりで、「その後」の交渉を有利にするために訪米すると書いたのですが、どうも直前情報では「そうでもなさそうな風向き」となっているようです。

 

 ここで中国の北朝鮮を含む朝鮮半島利権を束ねているのが政治局常務委員でNo.3の張徳江金正恩の直接のカウンターパーティーはNo.5の劉雲山で、ともに江沢民派です。

 この2名の常務委員は本年秋の党大会で退任となりますが、習近平はそこで江沢民派を一掃するつもりではあるものの、まだ確定しているわけではありません。つまり北朝鮮を含む朝鮮半島については今後も含めて必ずしも習近平が掌握できているわけではなく、まだまだ中国指導部内の勢力争いに大きく影響されることになります。
 
 金正恩習近平とは一度も会ったことが(たぶん話したことも)ないはずですが、少なくとも今回の米中首脳会談の「中国側直前情報」を劉雲山から得ているはずです。

 その結果、習近平金正恩斬首作戦を黙認しない(習近平に黙認させない)との直前情報を金正恩が得て、本日急遽ミサイル発射実権を行ったとも考えられます。だから短時間で発射準備ができるミサイルだったわけです。

 つまり日本にとっては昨日の記事からまた状況が悪化したと考えるべきですが、マスコミの報道もそこまでの切迫度はありません。今年になってからだけで3回目・7発目の発射実験で、本当に日本を目がけて飛んでくるはずがないと安心しているようです。

 少なくとも状況が急激に切迫していることだけは理解しておかなければなりません。

 さて「金正恩が亡命するという落としどころはないのか?」とのコメント(ご質問)を頂いていますが、実は金一族は金正日の時代にすでにスイスに亡命政権の拠点を確保しています。スイスという国は、自国のことは国土防衛も含めてすべて自国の責任で決定する(つまりどの国にも遠慮する必要がない)という考えで、それなりのカネ(金一族なら数百億円だそうです)さえ支払えばいつでも受け入れてくれます。

 もちろん金一族はそれ以上の資金をスイス国内に移してあり、いつでも亡命できますが、金正恩はその(亡命する)必要性を全く感じていないことになります。

 北朝鮮財政は破綻しており人民は飢えていますが、金一族は大富豪なのです。そして資産の大半が日本からの送金であり、さらにその大半がパチンコ業界の収益であるはずです。パチンコはすべてが北朝鮮系ではありませんが、日本全体の市場規模はまだ23兆円(2015年)もあり、世界最大のカジノを抱えるマカオの4兆円をはるかに上回っています。

 しかしそこから上がる膨大な収益から、ミサイル開発資金も亡命資金も提供されていることは全く問題視されていません。

 また最近になって東日本大震災義捐金3600億円について、民主党政権時代の責任者だった反日議員の流用疑惑が表沙汰になりかかりましたが、森友学園の9億円の国有地疑惑には大騒ぎしても、この疑惑は完全に抑え込まれてしまいました。合わせて大変な「不気味さ」となります。

 最後に「本誌はどこからこういった情報を得ているのか」とのコメントも頂いていますが、マスコミが安直に垂れ流す情報だけではなく、ちょっと問題意識をもって内外の報道をよく聞き分けていけば、かなり真実に近づけるはずです。

 本誌はその内外の情報源にもある程度は直接アクセスできますが、やっていることは基本的に同じことで、その密度が少し濃いだけです。